2017年1月13日金曜日

ふたりで

夫とふたりで観てきました。。

去年の夏に夫の郷里でもある広島に帰った時に、呉の大和ミュージアムで出逢った映画。秋にロードショーになったら絶対観ようと心に決めていました。

自分でも信じられないけれど、結婚して16年にもなるのに夫とふたりっきりでデートらしきものはしたことがなく、映画だって一緒には観に行ったことがなかった。。とふと気が付いたのです。
映画鑑賞はお互いとても好きなので、ことあれば観たいけれども、年を重ねる度に家族が増えて、その家族のスケジュールを万障繰りあわせての上で実現できることで、なかなか叶えられるチャンスが訪れなかったのと、改めて誘うのも何だか照れくさいこともあったりで…叶えることができないないまま今に至りました。


でもね、思い続けていることって、ちゃんと満を持したその時に、そっと手の中に入ってきてくれるものなんだなって。

いつもはちょっと躊躇しちゃうようなことだけど、、
この映画は私が「一緒に観たいなって」誘いました。

「この世界の片隅に」
最後まで観終えて。。
涙がポロポロと溢れ落ちてきました。

主人公 すずちゃんの優しく包み込まれるような音調がすっと心の中に入ってきました。

あの地獄のような戦争のあった時の中でも、目の前にある静かな営みを守ろうとしていた人がたくさんいた。特別なことでない、特別な人ではない、ふつうの女の子が戦争のある時代背景の上に生きていて平凡な日常を積み重ねて行く姿を柔らかなタッチで描かれたとてもとても心の中に残る映画でした。。
観終わった後からもじわりじわりと、すずが大事に守りたかった小さくも愛の溢れる日常が、今この時を生きている私たちにも連綿と鳴り響いているようにさえ感じました。。

「この世界の片隅に私を見つけてくれてありがとう…」

今目の前で見えているこの世界もこの時の流れも握っているのは他のだれでもない自分なんだよって、すずちゃんにそっと教えてもらった気持ちでいます。


あああ 私 心から思いました。
この映画 父ちゃんと一緒に観ることができて良かった!って
そして、父ちゃんと出逢えて本当に良かった!って


初めて出逢った時のあのドキドキ感と何故かぽわっと火を灯されたような感覚、今でもはっきり覚えてるんだあゝ(そりゃあ人を好きになったことがある人はきっとわかるよね?)
この人と一緒ならきっときっとしあわせになれるって。
でもさ 現実は上手くいくことばっかりじゃないことも分かってる。
いっぱいぶつかって、いっぱい泣いて、なんども投げやりな気持ちで もうぜんぶおしまいにしたい!ってぶつけたことだってたくさんありました。でもね、いつだってあなたの方が正直で真っ直ぐで、私よりもずっと愛が深くうわ手だったなぁ。
私はいつだって表面的なところでカラ回りしてきてたっけ。。
でも、いいんだ。そこに気がつくことができたから。今は全てが愛おしいよ。

夫婦はふたりを掛け合わせてこそひとつになれるもの。まだまだいろんなことが巻起こるのでしょうが、、ふたりでお互いを補い合いながら歯車を合わせて 目の前にある小さな営みを紡いでいきたいと思います。

 平和な日々も小さなその一歩から。。。


時を超えて、広島が舞台になったこの映画を今ここに伝えて下さったことに感謝します。

0 件のコメント:

コメントを投稿